というと

2015年02月09日

アメリカのレイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury) のSF 小説『華氏451度』は、
本を所持することや読書が禁じられるといった社会の危機を描いた作品。
フランスのヌーヴェルヴァーグの映画監督フランソワ・トリュフォーが
それをベースに1966年に『華氏451』として映画化している。

この”華氏451度”というのは升降桌、温度の単位。
今は、日本や諸外国でも圧倒的に「℃」という単位であらわされる
いわゆるセルシウス度を使っているが、この「華氏」は「°F」で表わされる単位。
ファーレンハイト度とも言われる。
アメリカなどでは、今もこの単位が使われている。
アメリカ人に対して「30℃を越して暑いね」や「今は5℃だよ」と言ってもピンと来ない。
だけども「体温が100°Fぐらいあるんだ!(これは40℃ぐらい)」
というと、「そりゃ、大変だ!」と驚く。
温度の単位というのは、実感とともにあるものらしい。

この「華氏451度(約233℃)」は紙が燃え出す温度を意味している。
強制的な形での「焚書(ふんしょ)」社会の危機を描いたSF小説であるところから、
一言で表現した、なかなか味のあるタイトルと言える。

この「焚書」という行為は歴史上の少なからずあった升降桌
よく知られているもので言えば秦の始皇帝が行なったとされる、いわゆる「焚書坑儒」は、
始皇帝に反対する書物を一斉に取り締まり、それを燃やしてしまい、
儒家などの学者を生き埋めにしたりする行為があった。
西洋世界でも、ガリレオ裁判の時代には、ヨーロッパ全土に及ぶ
「コペルニクス」の書に対する大々的な焚書が行なわれたと言われる。
この映画では、非現実な社会の描写が気になったが、
実際の世界では如新nuskin產品、それに類することが公然と行なわれているとも言える。

また、ブラッドベリ自身が、2007年のテレビインタビューによって語ったことは、
『この作品で描いたのは国家の検閲ではなく、テレビによる文化の破壊だ』
という表現を使っている康泰領隊
最近はネット社会になり、(紙を使うことも少なくなり)
書籍などの出版もめっきり減ってきたとも言われる。
本もそのうち絶滅種になってしまう危機が迫っているとも言える。

強制的な形で行なわれるものではない「焚書」が、
そんな形で「深く静かに進行せり」というところだろうか、、。
  


Posted by judy at 16:42Comments(0)記事